受験生に伝えたい岩手大学獣医学科②学生生活

岩手大学小動物動物病院大学受験・社会人再受験

岩手大学獣医学科に入ってみてわかったこと,思ったことを整理して受験を検討している方に伝えたいと思い,前回に続いて記事を作っています。

岩手大学獣医学科での学生生活・キャンパスライフについて今回は記事にします。私が個人的に良かったところと悪かったところを紹介します。他のサイトなどでもままある情報なのでよく調べて総合的に考えていただきたいです。

動物の飼育当番

最も良かったところは,”動物のお世話当番”がないことです。

研究室で飼っている動物があれば研究室生で当番はありますが,他の研究室生や研究室所属前の生徒に当番が回ってくることはありません。裏を返せば,動物を飼っている研究室に所属すると飼育当番がハードになるということですが…

飼育当番がある大学では,1年生は犬,2年生は羊,3年生は…のような当番があり,クラス内で順繰りでお世話当番が回っているそうです。夏休みや土日も当番がある大学もあるようです。勝手にサボるクラスメイトがいて揉めている。などという大学の話も聞いたことがあります。

飼育経験を…という建前でしょうが,継続して毎日飼育しないと飼育経験にはならないというのが私の考え方なので,とりあえず飼育当番をやらせるというのは賛同できない教育です。

人間関係

6年制で1クラス制なので国立の獣医は基本的に狭い世界です。その上,地方となると学外の人間関係構築が都市部よりも難しいので,より一層狭く密なコミュニティになります。

学科オリエンテーションはどこの大学でもあると思いますが,スポーツ大会?や学科パーティー(クリスマス会?),出身地別の飲み会,その他学年別飲み会などイベント事が多いです。

教員方も参加する方がいたりします。

そういう意味で,本学の教員方がみなさん学生思いで寛容なのかもしれません。

つまり,逆に言えば,全体の流れに逆らわず乗っていれば特に難しく考えなくても上手くいくと言えます。

私は土日に仕事をしなければならず,そういった行事に参加できないので恩恵は享受していません。ですが,4年生はそう言った行事の幹事になることが多く,行事の企画や準備などの雑務の分担などがあり,参加しないからと言って拒否するほど非人道的ではなく,引き受けてしまいますから,非常に面倒に思います。

授業や実習の内容

岩手大学で感じたのは,基本的に細かいことには寛容な先生が多いことです。不合格でも救済するために手間も惜しまず追試をしてくれる先生も多いです。

私立大学のように追試の受験料としてお金を払う必要はありません。完全無料です。

授業スタイルとしては,誰でもわかるように手取り足取り教えるという方針ではないと思います。授業内容についてこられるだけの自学自習の努力を求めている印象です。

ただし,努力の形跡はしっかり評価してくれるので真摯に取り組めば落とすことはないと思います。大学生というと授業をサボって遊んでいるイメージがありますが,出席が前提の評価方針なので現実的にはほとんどの学生が皆勤賞に近い状況です。

そもそも論として,獣医も医系の仲間ですから勉強内容の負荷量は大きく,大学に行ったことがない人や文系大学出身者の思うところの”大学”とは別物と考えた方が良いです。医系は理系の中でも特に過酷なジャンルです。

岩手大学獣医学科は東京農工大学獣医学科と提携しているので,東京農工大学での授業を配信して岩手大学の講義室で視聴するというスタイルの授業があります。およそ座学の4割程度がそうです。東京農工大学の先生は追試をしない先生が多い印象です。

また,東京農工大学では実習でも試験を行なって平気で落とすそうですが,岩手大学では実習で試験がある方が珍しく,あったとしても簡単なものである先生が多いです。

動物の飼育当番と合わせて,東京農工大学との比較では,岩手大学の方が学生の負担は少ないと言って差し支えないです。

立地

東北なので寒いです。厳冬期は雪が溶けることなくつもり凍結します。

よって,自転車が使えない季節があるという点は関東以南の人には盲点かと思います。

大学近くのアパートを借りればスーパーもそこまで遠くないので生活自体は十分可能です。

飲み屋や繁華街,百貨店も歩ける距離です。

ただ,車がある方が良い地域なのは間違いないです。大袈裟ですが,電車は実質機能してないと言ってしまっていいと思います。

そして車は四駆じゃないと「可哀想」と言われるぐらいです。車高の低い車だと雪の凸凹でやられて車の下が傷つきます。おかげでわざわざ四駆SUVを買いました。

車があればイオンモールが近いので便利です。(バスも出ているので車がない人も時間をかければイオンモールまで行けます。真冬以外は頑張って自転車で通う学生さんもいます。)

盛岡駅からは遠いですが徒歩圏です。さらに盛岡駅から新幹線で40分で仙台に行けます。

仙台は東北最大の都市というだけあってなんでも揃います。

盛岡自体は地味ですが,少し足を伸ばせば大都市があるというのは良いです。

そもそも論として,地方大学に入る以上は,テレビやマンガでみるような,渋谷だか新宿歌舞伎町みたいなキャンパスライフは望んではいけません。そういうのは都内の私立でやるものです。

地方ならその地方の郷土料理だとか岩手特産品だとか美味しいものを楽しめるのでは?と思うかもしれません。

残念ながら,岩手特産品は,先に言った短角種の牛肉だとか牡蠣,ウニ,地ビールなどいろいろありますが,比較的値が張るものばかりなので普通の学生さんが地元の美食を享受するのは難しいでしょう。私はいい大人なので一通り味わいました。

先にも述べたチャグチャグ馬コやさんさ祭りのような,地元の独特で有名なお祭りは楽しめると思います。特にさんさ踊りは実際に見ると印象が180度変わりました。

最後に

私の大学では○○だ,など他大学獣医学生からのご意見や,岩手大学の同志からのご指摘・補足,岩手大学受験を検討中の方のご質問などありましたらコメントや私のSNSへのDMなどでお気軽にご連絡ください。

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