前回の記事(家族性地中海熱を発症した経緯)の続きです。
家族性地中海熱の可能性が高いと診断され,コルヒチンの服用を試すこととなり,早速飲みはじめました。
一日一回一錠です。
結論から言うとまず副作用に悩みました。
まず初日,コルヒチンを飲んで数時間後には下痢でした。
ただ,そこまでひどいものではなかったので,服用を中止せず,整腸剤と食事の管理でコントロールできないか挑戦することにしました。
と言うのも,このコルヒチン以外に”良い薬”はないと説明されていたからです。
コルヒチンは,下痢以外の大きな副作用がほとんどない安全な薬で,症状を抑え続ける効果が高いそうです。
ですが,コルヒチン無効の場合,他に打つ手が”生物学的製剤”しかなく,指定難病となります。
生物学的製剤は,高価かつ注射の薬です。指定難病として補助を受ければ医療費の助成があるので一時的な出費で終わりますが,生涯にわたって定期的に通院して注射する手間は強いデメリットです。
というわけで,コルヒチンが飲めるなら飲んだ方が良いという話を医者からされていました。
そもそも日頃から便秘より圧倒的に下痢が多いタイプでしたから,このくらいなら耐えられるかな,という見通しもありました。
整腸剤はビフィズス菌・乳酸菌のものに加え,ミヤリサン,酪酸菌と多くの種類を飲みました。
ミヤリサンが最も良く効いたので,ミヤリサンをメインに,他のも補助的に飲み続けることで,許容範囲におさまりました。
ただ,全くデメリットがないとは言えません。
整腸剤を使っていてもコルヒチンを飲んで数時間後には,お腹がギュルギュル鳴ってオナラが出たりお腹が張ったりします。
食事も乳製品と相性が悪いようなので避けなければなりません。
そして,肝心の発症を防ぐ効果は抜群にありました。
効果があったということことはやっぱり家族性地中海熱なんだなと実感が湧いてきました。
医者も遺伝子検査の結果を待たずともほぼ確定だろうということでした。
この時,大学の夏休みでしたが,この2ヶ月近くを全く熱を出すことなく過ごすことができました。
珍しい病気を患ってしまったが,コルヒチンを飲んでいれば症状は完全に抑えられる。
そう思うようになっていきました。
なんだ,大した病気じゃないんだ。
日常を取り戻したような清々しい気持ちで秋を迎え,大学の後期が始まりました。
まもなくそれが全くの勘違いであったと思い知るのですが,そのことは次の記事(家族性地中海熱の治療と新たな不具合)でお話しします。
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